産地へ向かい買い付けをすることは、産地偽装が多い現在では必須とも言える行為です。農家を管理している産地問屋と直接取引することで、偽造品を使うことなく、安心できる国産をお客様に提供できます。
加えて、仲がいい農家とつながりがあることも、農家が減少していく中、非常に重要なことです。
一般消費者の声はどうしても農家に届かないので、どういったものがいいのかというすり合わせや、毎年の草の出来具合がどうかという報告、跡継ぎ同士の意見交換などすることが、高い品質の畳を提供できることにつながり、また将来的な畳の存続にもつながります。
産地問屋(熊本県の国産畳表専門の問屋)によれば、一度でも産地に赴き視察した畳屋は全国で約5,000軒の内1割程度の数だと言っておりました。
その中の1~2割が複数回訪問しているそうです。
50~100軒が足繫く産地へ通って情報収集をしているということは、1県につき1~3軒が意欲的な畳屋という計算になります。
つまりそういった畳屋を見つけることは一般消費者のお客様にとって難しいことになってしまっているということだと危機感を感じています。